目次
ワインの基本情報
ワインの特徴、おすすめポイント
シャトー・スデュイローは、1855年のソーテルヌ格付けで第1級に選ばれた名門中の名門。その畑は、あのシャトー・ディケムに隣接するほどの絶好のロケーションを誇ります。オーナーを務めるのは、メドック地区の有名シャトーも多数所有するアクサ・ミレジム社。潤沢な資金力を背景に、ワインの品質向上に常に力を注いでいます。
そんなスデュイローが生み出した2011年ヴィンテージは、控えめに始まる香りが時間とともに豊かに花開く、まさに時の芸術とも言えるワイン。乾燥したはちみつ、カリン、湿った羊毛、マジパンのようなアロマが次第に広がり、やがてジンジャーブレッドの温かな香りが加わります。
口に含むと、粘性と緊張感、そして鋭い酸味が絶妙なハーモニーを奏でます。最初は直線的な味わいですが、フィニッシュに向かってはちみつ、マンダリン、ほのかなルバーブが顔を覗かせ、より一層の広がりを見せるのです。
その味わいは派手さこそありませんが、繊細さと品格を兼ね備えた逸品。独特の存在感と洗練されたクオリティは、ソーテルヌの真髄とも言えるでしょう。ロバート・パーカー氏も、最高の出来栄えならばブラインド・テイスティングでシャトー・ディケムと見紛うほどだと絶賛。「豪華で極めて高品質」「希少で高価」とも評しています。
グラスに注ぐと、太陽を思わせる黄金色が眩しく輝きます。熟成とともにその色合いは琥珀色へと変化し、フルーツやフローラルの香りが樽由来の風味と見事に融和。長期熟成のポテンシャルを秘めた、力強くも調和のとれた味わいを生み出すのです。
2011年という当たり年のキャラクターを余すところなく表現した、このシャトー・スデュイロー。凝縮感としなやかさ、複雑さと気品を兼ね備えた稀有なワインを、ぜひ味わってみてください。