ワインの基本情報
ワインの特徴、おすすめポイント
テネリフェ島の特別な火山性土壌で育まれた「スエルテス・デル・マルケス ヴィドニア 2020」は、驚くほど繊細で洗練された白ワインです。100年以上の歴史を持つ自根の古木から収穫されたブドウを、固有酵母で発酵させ、長期熟成を経て生み出されます。
このワインの特徴は、電気を帯びたような口当たりと石のようなミネラル感。非常にピュアで凝縮感のある味わいは、余韻も長く続きます。造り手のホナタン・ガルシア氏が追求する、早期収穫と全房使用による抽出量を抑えたスタイルが見事に表現された1本と言えるでしょう。
グラスに注ぐと、ビールのようなイーストのヒントやバナナリキュールの香りが立ち上ります。リッチでパワフルな味わいは、シェリーとリアス・バイシャスやヴィーニョ・ヴェルデの花崗岩の斜面を思わせる独特の個性を持っています。時間とともに酸味がより際立ち、ニュアンスが引き出されていきます。
パティスリーや甘いスパイス、アニス、乾いた石のようなアロマも感じられ、複雑さに富んでいます。フィニッシュにはパスティスを思わせるキャンディーやスモーキーなフェンネル、レモングラスの風味が現れ、心地よい塩気が全体を引き締めています。
このワインを最大限に楽しむには、十分な空気に触れさせることが大切。開けてから数時間、あるいは丸一日寝かせることをおすすめします。
テネリフェ島は長く魅力的なワイン造りの歴史を持ち、リスタン・ネグロやブランコ、ティンティージャ、バボソ・ネグロなどの固有品種が100年以上の自根の古木に育まれています。ホナタン・ガルシア氏は、その遺産とも言えるブドウの木を活かし、火山性土壌の個性を雄弁に語るミネラル豊かなワインを生み出しているのです。
わずか8,000本のみという希少性も魅力の一つ。スエルテス・デル・マルケスの最高傑作とも称される、この特別な1本をぜひお試しください。